any2ps


any2ps はテキストから PostScript ファイルを生成する フィルタプログラムです. Mule で表示できる文字コードはすべて対応できます. フォントは X の bdf 形式のフォントを使用しますので, 英語版の PostScript プリンタでも 日本語や中国語を印刷できます. 逆に言うと 24 ドット程度のビットマップで印刷しますので, 印字品質は低くなります.

Mule をインストールすると any2ps も同時にインストールされます. しかし実際に使用するためには,必要なフォントを追加しなければなりません. X が動いているマシンなら,既に X が使用しているフォントを any2ps にも流用したいと思うでしょうが,残念ながら普通はできません. なぜなら最近の X は,any2ps が使用する bdf 形式ではなく pcf 形式になっているからです. pcf 形式は bdf よりアクセスが高速になるという利点があるのですが, マシンに依存した形式になっています. これは any2ps のようにフォントファイルを直接使用するプログラムにとっては 都合の悪いことです. また X のフォントは compress や gzip で圧縮されていることが多いのですが, any2ps は圧縮されたファイルに対応していません. したがって X のフォントのディレクトリとは別に, bdf 形式のフォントのためのディレクトリを作ることになるでしょう.

こういう状況を意識してのことと思いますが, any2ps がフォントを探すパスは, デフォルトでは次のようになっています.

/usr/share/fonts/X11/ETL:/usr/share/fonts/X11/Chinese:/usr/share/fonts/X11/Japanese:/usr/share/fonts/X11/Korean
このパスはコンパイル時に決定します. 個人的に変更したい場合は,環境変数 BDFPATH を使用します. また any2ps の起動時にオプション -fp で指定することもできます. nagae はこのパスは変更せず, /usr/share/fontsから/usr/local/share/fontsに シンボリックリンクを張り,ここにフォントをインストールしています. ちなみにこのディレクトリは VFlib と共用しています.

実際に使用するフォントファイルは, Mule の etc ディレクトリにある CHARSETS ファイルで記述します. /usr/local/share/emacs/ヴァージョン/etc/CHARSETSまたは /usr/local/lib/mule/ヴァージョン/etc/CHARSETSです.

any2ps は必ず標準入力から読み込み,標準出力へ書き込みます. 引数としてファイル名を渡しても無視されます. したがって使用する際は,以下のような形式になるでしょう.

any2ps < ファイル名 | lpr

any2ps は実際には,coco と m2ps を組み合わせたシェルスクリプトです. man any2ps では何も表示されないと思います. man m2ps の方を参照してください.

印字品質が気になる方は, Mule の etc ディレクトリにある demo.ps を参照してください. これが any2ps で出力した PostScript ファイルです.


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